日本臨床外科学会雑誌
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症例
術後8年無再発生存中の大動脈周囲リンパ節転移陽性胆嚢癌の1例
安 昌起木村 健二郎田内 潤西尾 康平天野 良亮久保 正二
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2021 年 82 巻 8 号 p. 1569-1574

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抄録

患者は63歳,女性,心窩部不快感のため近医を受診したところ,超音波検査において膵頭部付近に腫瘍性病変を指摘されたため当院を受診した.諸検査で胆嚢底部の充実性腫瘍と腫大したNo.12pリンパ節が認められ,リンパ節生検で腺癌と診断された.所属リンパ節転移を伴う胆嚢癌と診断し,拡大胆嚢摘出術,所属リンパ節郭清および傍大動脈リンパ節サンプリング術を施行した.病理組織診断は,充実腺癌,pT2(SS),N1(No.12p),M1(No.16b1int),pStage IVBであった.術後3年間のゲムシタビン+シスプラチン,ゲムシタビン単剤およびテガフール・ウラシルによる補助療法を行い,術後8年間,無再発生存中である.No.16リンパ節サンプリングは病期診断,術後補助化学療法の選択に有用であり,同リンパ節転移陽性例に対しても集学的治療により根治を含め長期予後を得られる可能性がある.

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