日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下S状結腸切除術後に発生した吻合部肛門側虚血性腸炎の1例
岡部 雄介藤井 幸治山内 洋介田村 佳久松本 英一高橋 幸二
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2022 年 83 巻 1 号 p. 123-128

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抄録

症例は67歳,男性.健診で便潜血陽性を指摘され,精査目的に当院消化器内科に紹介となった.下行結腸S状結腸移行部近傍のS状結腸癌と診断し,腹腔鏡下S状結腸切除術を施行した.下腸間膜動脈根部まで郭清し,左結腸動脈から分岐する第一S状結腸動脈と上直腸動脈から分岐する第2S状結腸動脈を根部で切離し,下腸間膜動脈から上直腸動脈は温存した.下行結腸からS状結腸まで切離し,機能的端々吻合で再建した.術後病理学的診断はpT3N0M0 Stage IIaであった.術後補助化学療法の後,近医に通院していたが,術後1年5カ月目に腹痛,下痢を認め,CT・下部消化管内視鏡検査で吻合部より肛門側から直腸Raに虚血性腸炎を認め,当科で入院加療となった.保存的治療で軽快退院したが,1カ月後のCTで虚血性大腸炎の増悪を認めた.保存的治療で改善の見込みなく,Hartmann手術を施行した.術後経過良好で,現在まで無再発,無症状で経過している.

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