2022 年 83 巻 1 号 p. 57-60
肺原発コロイド腺癌は全肺癌の0.24%を占める稀な特殊型腺癌である.今回,術中迅速病理で診断した症例を経験したので報告する.症例は63歳,男性.4年前から指摘されていた胸部異常陰影が増大しており,切除生検を施行した.術中迅速病理でコロイド腺癌が強く疑われ,右肺下葉切除およびリンパ節郭清を施行した.術後経過は良好,2年経過しているが無再発で生存している.肺原発コロイド腺癌は気管支原性嚢胞や転移性肺腫瘍との鑑別が問題となるが,完全切除が得られれば予後は比較的良好と考えられており,疑われる時は積極的な切除が重要と考えられた.