2022 年 83 巻 1 号 p. 52-56
73歳,女性.71歳時,検診で右下葉に16×10mmの結節を指摘された.気管支鏡検査で悪性所見を認めず,Mycobacterium avium (M. avium)陽性であったが,症状はなく経過観察していた.72歳時,咳嗽と喀痰が出現し,喀痰培養検査でM. avium陽性であったため,CAM+EB+RFPの3剤併用療法を開始した.症状は改善するも結節は残存していた.73歳時,結節が19×14mmへ増大したため,肺癌を考慮してFDG-PET/CTを施行した.SUVmax 1.8と軽度の集積を認めたため手術を行うと,組織検査で悪性所見はなく液体貯留を伴う嚢胞であった.M. aviumに伴う肺嚢胞と考えられて,他肺葉の感染も示唆されるため術後1年間は3剤併用療法を継続した.内服中止後1年,再燃・再発なく経過している.外科的切除は診断の確定として有用と考えられた.