2022 年 83 巻 10 号 p. 1735-1739
症例は66歳,男性.検診異常にて紹介.胸部CTにて左肺下葉S6に境界明瞭な結節を認めた.良性結節を疑い経過観察となったが,緩徐に増大傾向を示したため,診断治療目的で手術を施行.病理検査では無色素性悪性黒色腫の診断となった.皮膚を含め他臓器に原発巣となる病変は認めず,肺原発と判断した.術後2年3カ月経過しているが,明らかな再発所見は認めていない.肺原発悪性黒色腫は極めて稀とされており,予後は不良で多くが術後1年以内に死亡する.本症例は無色素性で比較的緩徐な増大を示し,一般的な臨床像とは異なっていた.