日本臨床外科学会雑誌
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症例
胃切除後輸入脚症候群に続発した重症急性膵炎の1例
下村 佳寛岡田 禎人太平 周作鈴木 和志田口 泰郎酒徳 弥生
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2022 年 83 巻 10 号 p. 1805-1810

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抄録

症例は66歳の男性.37歳時に十二指腸潰瘍穿孔に対して胃切除術(Billroth II法再建)を施行された.腹痛を主訴に受診し,CTで輸入脚拡張と膵周囲脂肪織濃度上昇を認め,輸入脚症候群による急性膵炎の診断で入院となった.緊急に内視鏡下で輸入脚内にNGチューブを留置し,減圧を行った.減圧は成功したが, 重症急性膵炎に進展し,入院10日目のCTで左腎下極から縦隔に及ぶ広範な膿瘍形成を認めた.入院29日目に膿瘍が被包化した段階で開腹ネクロセクトミーとBraun吻合を施行した.術後は縫合不全を認めたが,ドレーン管理で保存的に治癒した.炎症所見も鎮静化し,入院77日目に退院となった.輸入脚症候群は稀に急性膵炎に進展し,重症化した場合には致死率が高い.われわれは胃切除後の輸入脚症候群に続発した重症急性膵炎に対して,待機的な外科手術を施行した1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

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