2022 年 83 巻 11 号 p. 1966-1970
結腸狭窄は様々な原因で起こるが,感染性腸炎を契機に結腸狭窄が起こる症例は,まれである.下痢原性大腸菌O25による腸炎を発症後に結腸狭窄をきたし,手術に至った1例を経験した.
症例は83歳,女性.下痢と腹痛で当院を受診し,下痢原性大腸菌O25が検出された.感染性腸炎として保存的加療を行い,83日目に退院した.その後,下行結腸に内視鏡通過困難な狭窄を生じ,腹腔鏡下結腸部分切除術を施行した.術後再狭窄は無く,順調に経過している.下痢原性大腸菌O25単独では結腸狭窄の報告はなく,O25感染が契機で狭窄型虚血性大腸炎を発症した症例と推測した.