2022 年 83 巻 2 号 p. 263-267
目的:胃原発神経内分泌腫瘍の臨床的特徴を明らかにすることを目的とした.
方法:2016年11月~2020年4月に北海道大学病院において胃原発NENの診断で治療を行った12症例を対象とし,臨床病理学的因子と治療成績を後方視的に検討した.
結果:全12症例の内訳はNET 10例,NEC 2例.NET症例10例のRindi分類はI型6例,II型2例,III型2例.高ガストリン血症8例.Rindi分類別の治療法はI型で胃全摘術1例,幽門側胃切除術1例,局所切除2例,内視鏡的粘膜下層剥離術1例,経過観察1例で,全例無再発生存中である.II型の1例は他疾患治療のため経過観察,1例は切除不能肝転移に対しソマトスタチンアナログで加療中である.III型2例は部分切除および噴門側胃切除術を施行し,無再発生存中である.NEC 2症例のうち,1例は診断時に遠隔転移を認め敗血症で失い,1例は切除不能な食道浸潤から緩和治療となった.
結語:胃原発NENは多彩な病態を示し,治療に際してはRindi分類に従って治療方針を適切に判断する必要がある.