日本臨床外科学会雑誌
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症例
縦隔リンパ節転移を認めた食道胃接合部神経内分泌癌の1例
福井 康裕櫻井 克宣黒田 顕慈長谷川 毅久保 尚士前田 清
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2022 年 83 巻 8 号 p. 1427-1433

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抄録

症例は72歳,男性.心窩部不快感の精査目的に施行したCT(computed tomography)で,胃噴門部の壁肥厚と周囲リンパ節腫大を指摘された.上部消化管内視鏡検査で食道胃接合部に亜全周性のtype3腫瘍を認め,生検でadenocarcinomaの診断となった.遠隔転移は認めず,ロボット支援下食道亜全摘術,腹腔鏡下胃管作成術,2領域リンパ節郭清,頸部胃管再建を行った.病理組織診断の結果,synaptophysin・chromogranin A・CD 56がそれぞれ陽性で,endocrine carcinomaの診断となった.郭清したリンパ節のうち,No. 1,No. 2,No. 9,No. 11p,No. 107,No. 110に転移を認めた.術後38日目に退院となり,術後2カ月無再発生存中である.食道胃接合部に発生する神経内分泌癌は稀とされており,文献的考察を加えて報告する.

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