日本臨床外科学会雑誌
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症例
小腸多発真性憩室穿孔の1例
岸野 幹也谷口 健次郎菅澤 健山本 修奈賀 卓司
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2023 年 84 巻 3 号 p. 416-420

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抄録

小腸憩室は比較的稀な消化管憩室症であり,無症状で経過することが多い.小腸憩室穿孔は術前診断が困難であったという報告が多いが,手術をすることにより良好な経過をたどることが報告されている.今回,97歳と超高齢であったが,小腸憩室穿孔に対して手術加療によって良好な経過をたどった1例を経験したため報告する.症例は97歳,女性.施設在住で認知症があり,見守り歩行などで対応していた.腹痛と冷感を主訴に当院に紹介受診となった.腹膜刺激症状はっきりとしなかったが,造影CTでfree airを認め,小腸憩室穿孔を疑い緊急手術を行った.腹腔内を観察すると,小腸には多発憩室を認め,Treitz靱帯から70cm肛門側に膿瘍形成を認め,小腸憩室穿孔と診断し小腸部分切除を行った.病理結果では小腸真性憩室の穿孔であった.術後経過は良好で,術後39日目で退院となった.

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