日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下修復術を行ったMorgagni孔ヘルニアと食道裂孔ヘルニア併存の1例
近藤 祐平淺海 信也近藤 隆太郎香川 哲也高倉 範尚
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2023 年 84 巻 4 号 p. 544-549

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抄録

症例は72歳,女性.腹痛を主訴に当院を紹介受診した.胸腹部CTで滑脱型食道裂孔ヘルニアならびに胃,十二指腸,横行結腸が右胸腔に脱出しており,Morgagni孔ヘルニアの診断とした.明らかな絞扼所見はなく,待機的な一期的腹腔鏡下修復術の方針とした.食道裂孔ヘルニアに対しては食道裂孔の縫縮とToupet法による噴門形成を行った.Morgagni孔ヘルニアに対しては横行結腸が脱出していたが容易に還納でき,ヘルニア門は50×60mmで,ヘルニア嚢は切除せずメッシュでの修復術を行った.術後1年以上経過したが,再発所見なく経過している.Morgagni孔ヘルニアは成人横隔膜ヘルニアの中で稀な疾患であり,さらに食道裂孔ヘルニア併存の報告例は少ない.両ヘルニアに対する腹腔鏡下アプローチは脱出臓器の還納やヘルニア門の観察が容易で,低侵襲性であることより有用な術式であると考える.Morgagni孔ヘルニアと食道裂孔ヘルニア併存の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

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