2023 年 84 巻 9 号 p. 1374-1378
37歳,男性.右乳房腫瘤を自覚し,当院を受診.触診では発赤,腫脹等の明らかな炎症所見は伴わないものの,右乳頭直下からやや尾側にかけ2×1cm程度の弾力性のある腫瘤あり.MMGでは右乳頭下に局所非対称性陰影あり.超音波では右乳頭下に1.2×1.1×0.6cmの低エコー腫瘤があり,血流は周囲に豊富にあり,elasticityも高めであった.家族歴は母親が68歳で乳癌で生存,姉が26歳で乳癌で死亡.同日エコー下マンモトームを施行した.結果は慢性乳腺症の診断であり,悪性所見は認められなかった.
初診時臨床所見から女性化乳房を疑ったが,生検の結果から慢性乳腺炎の診断に至った症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.