日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下直腸低位前方切除術を要した直腸間膜内成熟嚢胞性奇形腫の1例
加藤 潤紀小林 建司齊藤 健志中島 亮廣川 高久山本 稔
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2024 年 85 巻 3 号 p. 405-409

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抄録

症例は48歳,女性.健診にて便潜血陽性を指摘されて精査を実施した結果,骨盤内に腫瘍を認めたため卵巣腫瘍の疑いで当院産婦人科へ紹介となった.当院でCTおよびMRIを実施し,直腸右側に近接する9cm大の境界明瞭な腫瘍を認めた.卵巣腫瘍と診断し,腹腔鏡下に手術を実施した.腫瘍は直腸右側の腸間膜内に認め,直腸合併切除が必要と判断した.造影CT・MRIおよび下部消化管内視鏡検査の結果から類表皮嚢腫疑いの診断で,後日改めて当科で腹腔鏡下直腸低位前方切除術を施行した.術後の病理検査では成熟嚢胞性奇形腫の診断であった.腸間膜内に発生する成熟奇形腫は大変珍しい良性疾患であるが,悪性転化することもある.本疾患の根治的治療として外科的切除が必要と考えられる.

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