日本臨床外科学会雑誌
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症例
再手術でDIC-CTが有用であった膵頭十二指腸切除術後胆汁瘻の1例
江刺 隆樹香月 優亮山髙 泰毅川合 良尭西山 亮江川 智久
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2024 年 85 巻 4 号 p. 559-564

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抄録

症例は81歳の男性で,膵頭部癌に対し膵頭十二指腸切除術を実施した.術後に炎症反応上昇を認め,腹水ビリルビン高値から胆汁瘻と診断した.ドレナージによる保存加療で改善が乏しく,外科的治療の方針とした.17病日にdrip-infusion cholangiography with computed tomography (DIC-CT)を施行すると肝管空腸吻合部前壁から造影剤漏出を認め,吻合部前壁の縫合不全による胆汁瘻と診断し,18病日に再手術を施行した.術中所見では,術前画像で想定された吻合部前壁に壊死性変化と縫合不全,胆汁瘻を認めた.吻合部前壁への追加縫合を行い,逆行性経肝的胆道ドレナージチューブの留置,胆管空腸吻合部後面にドレーン留置を行った.再手術後は経過良好で,初回術後40病日に軽快退院した.DIC-CTは術前の胆道評価や肝切除術後胆汁瘻の評価に用いられるが,膵頭十二指腸切除術後の胆汁瘻に対して,DIC-CTで漏出部位を正確に特定でき,治療戦略の検討に有用であった症例を経験したため,文献的考察を加えて報告する.

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