日本臨床外科学会雑誌
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症例
経皮膿瘍ドレナージで改善した輸入脚閉塞症疑いによる十二指腸穿孔の1例
岩本 尚太朗蘆野 光樹
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2024 年 85 巻 5 号 p. 622-626

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抄録

症例は66歳,男性.17年前に胃癌に対して幽門側胃切除術,Billroth-II法再建を施行されていた.心窩部痛を主訴に当院を受診し,心窩部に圧痛を認めたが,腹膜刺激症状はみられなかった.血液検査所見では白血球の上昇を認め,腹部CTでは十二指腸断端近傍に膿瘍を認め,十二指腸は軽度拡張していた.以上から,輸入脚閉塞症疑いによる十二指腸穿孔と診断した.所見が限局しており全身状態が安定していたため,保存加療の方針とした.第6病日に経皮的腹腔内膿瘍ドレナージを行い,第15病日にドレーンは留置のまま自宅退院となった.外来でドレーンを抜去したが,その後も腹部症状の再燃はみられていない.

輸入脚閉塞症による十二指腸穿孔は致命率の高い重篤な疾患といわれている.今回,胃癌術後の輸入脚閉塞症疑いによる十二指腸穿孔に対し,経皮的腹腔内膿瘍ドレナージにより改善を得られた症例を経験したため報告する.

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