2024 年 85 巻 7 号 p. 845-849
目的:鼠径管の脆弱性を認めない成人のL1型鼠径ヘルニアに対して腹腔鏡下経皮的腹膜外閉鎖法(laparoscopic percutaneous extraperitoneal closure;以下,LPECと略記)を適応拡大する施設が散見され,当院では年齢に関わらずL1型はすべてLPECを行っており,その治療成績を検討した.方法:当院でLPECを施行した16歳以上の98例を対象とし,手術時間,術後在院日数,術後合併症,再発率を検討した.結果:平均年齢は41歳,男女比は52対46,手術側は両側27例,片側71例,平均手術時間は82分,平均術後在院日数は1.9日,術中合併症は認めず,術後合併症は慢性疼痛が1例,術後漿液腫が6例,再発は2例であった.結語:成人L1型鼠径ヘルニアに対してLPECは適応拡大できる可能性があることが示唆された.更なる症例の蓄積が求められる.