日本臨床外科学会雑誌
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症例
中心静脈ポートカテーテルが原因で発症した縦隔炎の1例
南浦 翔子寺岡 均安川 知宏庄司 太一木下 春人大平 雅一
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2024 年 85 巻 7 号 p. 864-868

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抄録

症例は66歳,男性.Ra直腸癌(T4aN2M1c2・Stage IVc)に対して腹腔鏡下高位前方切除術を施行した.術後化学療法を目的に皮下植え込み型中心静脈カテーテルポート(CVポート)造設した.FOLFOX+Pmab療法3クール施行後に発熱および両肩痛が出現し受診した.胸部CTにて縦隔周囲に脂肪識濃度の上昇を認め,またCVポート造設時に上大静脈に留置されていたカテーテルの先端が左腕頭静脈まで脱落していたことから,カテーテルによる縦隔炎と診断した.カテーテル抜去および保存的加療により症状の改善を認めた.CVポート造設には様々な合併症が散見され,気胸やカテーテル感染はよく知られているが,カテーテルが原因と考えられる縦隔炎の報告は稀である.今回,われわれはCVポートカテーテルが原因で発症した縦隔炎の稀な1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

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