日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
肺癌術後胸膜播種再発と鑑別を要した胸壁デスモイド腫瘍の1例
五来 厚生緒方 誠
著者情報
ジャーナル フリー

2025 年 86 巻 10 号 p. 1311-1316

詳細
抄録

症例は60歳,男性.右肺上葉肺癌に対して,当科で胸腔鏡下右肺上葉切除術を施行した.術後病理検査で肺腺癌p-T2aN0M0 stage IBの診断となった.術後8カ月目の精査で右胸膜腫瘍と縦隔リンパ節腫大を指摘された.右胸膜播種・縦隔リンパ節再発の診断で,ペムブロリズマブで治療を開始した.治療開始後に縦隔リンパ節転移の増大は認めなかった.一方で,胸膜腫瘍の著明な増大を認めた.胸膜腫瘍に対してCTガイド下生検を施行したが確定診断に至らなかったため,診断も兼ね手術の方針とした.開胸下に腫瘍摘出と第6肋骨の合併切除を施行した.術後病理検査でデスモイド腫瘍の診断となった.今回肺癌術後の同時期に,縦隔リンパ節再発とデスモイド腫瘍を合併し,胸膜播種再発と鑑別を要した稀な症例を経験したので報告する.

著者関連情報
© 2025 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top