日本臨床外科学会雑誌
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症例
胆囊炎との鑑別を要した胆囊捻転症の5例
清水 実里橋田 真輔藤井 健人原田 昌明山本 澄治佃 和憲
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2025 年 86 巻 10 号 p. 1385-1389

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抄録

胆囊捻転症は比較的稀な疾患であるが,血流途絶により急速な壊死性変化を伴うため,治療は緊急を要する.当院では2019年1月から2023年12月の間に5例の胆囊捻転症を経験した.全例が女性で,年齢中央値は87歳(72-94歳)だった.主訴には発熱・腹痛に加え,全例に嘔気・嘔吐を伴っていた.術前画像検査は単純CTのみで,造影CTやMRCPは撮像されなかった.全例急性胆囊炎の診断で手術を施行されていたが,1例では受診翌日に準緊急手術とされていた.術前CT画像では胆囊頸部渦巻像・胆囊頸部高吸収領域・胆囊偏位・hyper dense whirl signといった特徴的所見がみられており,後方視的には画像診断が可能だった.高齢,やせ型,高熱の欠如,嘔気・嘔吐といった臨床所見から胆囊捻転症を疑い,特徴的な画像所見を把握することで,単純CT画像からでも胆囊炎との鑑別は可能で,治療の遅れを回避しうると考えられた.

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