日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹壁瘢痕ヘルニア修復術後13年で生じた遅発性メッシュ感染の1例
西山 優, 井ノ口 幹人, 金田 亮, 山口 和哉, 増田 大機, 入江 工
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2025 年 86 巻 12 号 p. 1647-1652

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抄録

症例は62歳,男性.30年前に交通事故による腹部臓器損傷で開腹手術,13年前に腹壁瘢痕ヘルニアに対して当院でメッシュ修復術を施行した.2年前よりメッシュ留置部の漿液腫を指摘されていた.今回,ヘルニア修復術後の腹部正中創の疼痛・排膿を認め来院した.腹部造影CTで,腹壁下に13×7cmの内部に含気のある膿瘍を認めた.抗菌薬・ドレナージ治療を開始し,その後待機的に開腹メッシュ除去,小腸部分切除,components separation法による腹壁瘢痕ヘルニア修復術を施行した.使用されていたComposix Kugel Patch®は腹腔内に直接留置可能だが,本来は腹壁側となる組織親和性の高いポリプロピレンメッシュ面が腹腔内へ露出し腸管と癒着,穿通して漿液腫が感染したと考えられた.遅発性メッシュ感染は留意すべき晩期合併症であり,膿瘍を形成した場合は適切なドレナージとメッシュ除去が必要であり,ヘルニアの再修復にはcomponents separation法は有用であると考えられる.

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