日本臨床外科学会雑誌
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症例
大腿神経合併切除を要した後腹膜脂肪肉腫の1例
菊池 麻亜子仕垣 隆浩森 直樹石橋 生哉久下 亨時澤 冴子秋葉 純藤田 文彦
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2025 年 86 巻 12 号 p. 1653-1657

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抄録

症例は61歳,男性.食欲不振および全身倦怠感のため近医を受診し,腹部腫瘤を指摘され当院に紹介となった.腹部膨隆は認めるが症状はなく,CTでは右側腹部の大部分を占める腫瘤を認めた.生検にて高分化型脂肪肉腫の診断であり,画像上腫瘍は右大腰筋を巻き込んでおり合併切除が必要になることから経過観察していた.6カ月後,腹痛を伴うようになったため手術を施行した.右大腰筋と右大腿神経が腫瘍に囲まれていたため合併切除して摘出する必要があった.腫瘍は30×30cm,5.8kgの大きさで,病理学検査では高分化型脂肪肉腫の診断であった.術後は右大腿神経切除による右下肢の運動障害を認め,リハビリテーションを導入したところ,術後2カ月で職場復帰が可能になった.巨大な後腹膜脂肪肉腫では,大腰筋や大腿神経の合併切除が必要になることがあるため,整形外科やリハビリテーション科などと協力したケアが必要である.

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