日本臨床外科学会雑誌
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症例
アベマシクリブが原因と考えられる放射線リコール現象を呈した乳癌の1例
藤井 雅和末田 侑香上田 晃志郎原田 栄二郎林 雅太郎須藤 隆一郎中島 好晃
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2026 年 87 巻 1 号 p. 17-23

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抄録

51歳の女性.右乳癌に対し右乳房全切除術+センチネルリンパ節生検(SLNB)を施行し,術後補助療法としてタモキシフェン+LH-RHアゴニストを施行した.術後5年目に出現した右胸壁の約5mm大の結節を摘出したところ,乳癌再発の診断であった.放射線治療後のepirubicin+cyclophosphamide (EC)療法はアレルギー反応のため2クールで中止したが,weekly paclitaxel(PTX)は完遂した.続いて,レトロゾール+アベマシクリブを内服開始したが,内服2カ月後に右上腕の張りと右肩のこわばりを認めた.放射線照射野に一致する症状であり,画像上も放射線治療によるリコール現象として矛盾せず,原因薬剤としてアベマシクリブが考えられた.アベマシクリブの中止と,機能改善目的のリハビリで,120°程度に制限されていた右肩の自動挙上が速やかに改善した.その後,レトロゾールの内服を継続し,再発や右上肢の症状も出現なく経過している.放射線治療後にアベマシクリブを使用する場合は,リコール現象を生じうる可能性がある.

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