日本臨床外科学会雑誌
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症例
十二指腸憩室内で形成され落下した真性腸石による腸閉塞の1例
小林 朋近, 小林 敦夫, 小林 恭子, 高橋 佳久, 藤代 雅巳, 叶多 寿史
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キーワード: 十二指腸憩室, 腸石, 腸閉塞
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2026 年 87 巻 4 号 p. 447-452

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抄録

症例は82歳,男性.腸閉塞症を発症して他院に救急搬送となり,誤嚥性肺炎から敗血症性ショックを併発した.集中治療を経て,腸閉塞発症4週後に精査加療目的で当院に転院搬送された.転院後の造影CTで,小腸内の含気を有する構造物が閉塞起点となっており,異物による腸閉塞と診断した.造影CTとイレウス管造影の所見から,経腸栄養経路としてイレウス管を使用することが可能であると判断した.経管栄養による全身状態の改善後に,腹腔鏡下小腸部分切除術と腸瘻造設術を施行した.6.0×5.0×3.5cm大の黄色調の腸石を摘出した.後方視的にCTを比較検討すると,十二指腸憩室内の結石が腸閉塞発症時には消失していることから,十二指腸憩室内で形成された結石の落下が腸閉塞の原因と考えられた.術後約2カ月で経口摂取可能となり,退院となった.十二指腸憩室で形成され落下した真性腸石による腸閉塞の報告は極めて稀である.文献的考察を加えて報告する.

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