全日本鍼灸学会雑誌
Online ISSN : 1882-661X
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短報
かぜ症候群の予防に対する鍼治療の有効性
多施設によるアンケート調査
角村 幸治石神 龍代井島 晴彦中村 弘典河瀬 義之甲田 久士狩野 義広皆川 宗徳黒野 保三
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2009 年 59 巻 4 号 p. 416-420

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抄録

【目的】鍼治療によるかぜ症候群の予防効果について調査した。
【方法】東洋医学研究所®グループに来院した患者215名にアンケートを行った。 内容は鍼治療を始めてから 「かぜをひきにくくなった」「変わらない」 「かぜをひきやすくなった」 とした。
【結果】 「かぜをひきにくくなった」 と回答した人の割合は63.4%、 継続期間別では2年以下が45.9%、2年以上4年未満は63.3%、 4年以上で82.8%であった。
【結論】鍼治療はかぜ症候群の予防に対する有効な一手段である可能性が示唆された。 また、 鍼治療を長期に継続するほど「かぜをひきにくくなった」 と回答した人の割合が増加したことから鍼治療を長期に継続することで予防効果が高まることが認められた。

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© 2009 社団法人 全日本鍼灸学会
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