全日本鍼灸学会雑誌
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近赤外線分光法による押圧突起付インナーのヘモグロビン動態評価
中村 辰三川村 茂北小路 博司川村 敦子今井 賢治松熊 秀明
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2010 年 60 巻 2 号 p. 234-243

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抄録
【目的】われわれは女性が安全で、 簡便に肩凝りや痛みを軽減できる方法の開発を目的に、 ブラジャーストラップ (BST) に取り付け可能な押圧突起刺激用具を開発した。 肩凝り部への開発品BSTの評価を行い、 併せて磁気刺激の効果との比較検討をした。
【方法】実験毎に6名の女性を対象として近赤外線分光法により肩部のオキシヘモグロビン (Oxy-Hb)、 トータルヘモグロビン (Total-Hb) を測定して各群の刺激前後で評価した。
【結果】開発品BST群 (実験1・4) ではOxy-Hb、 Total-Hb値は増加し有意差 (p<0.05) が見られたが、 磁石BST群 (実験2・4) では刺激前後での差は見られなかった。
【考察】開発品BSTにおいて有意差が認められたが、 磁石BSTでは有意差が認められなかった。 磁石は医療用具として血流促進が報告されているにもかかわらず、 今回の磁石 (厚さ0.5mm×径5mm、 800ガウス) の効果は認められなかった。 また、 開発品BSTは体格に関係なく効果があった。 磁気の影響については、 今回は薄く厚みの少ない磁石 (市販品) を使用したのでほとんど変化が無かった。 このことから磁気そのものの刺激が血流に影響するよりも皮膚面を押圧する突起の形状に関係があるのではないかと推測された。 押圧突起刺激によりヘモグロビン (Hb) 量の増加があり、 弱い刺激の貼付でも突起圧による陥凹や発赤の見られたモニターがいたことから、 ポリモーダル受容器の関与が考えられる。 圧刺激がポリモーダル受容器に作用し、 軸索反射を介して神経末端よりCGRPやサブスタンスPなどが放出され末梢血管が拡張し、 局所の血液量を増加させたともの考えられる。
【結論】女性が安全で、 簡便に肩凝り感を軽減できるように、 BSTに取り付け可能な押圧突起を開発した。 開発品BSTの装着によりOxy-Hb、 Total-Hb値は刺激前後において有意差 (P<0.05) が見られ、 局所の血液量が増加した。 磁石BSTでは刺激前後でHb値の変動には有意差は無く、 増加は認められなかった。 体格の大小による刺激の差は無かった。
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© 2010 社団法人 全日本鍼灸学会
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