2024 年 74 巻 4 号 p. 239-244
ここでは家庭医療学の知見を取り入れた鍼灸医療学を 「家庭鍼灸医療学」 とする。 鍼灸院経営には治療理念と経営理念の両立が求められ、 学として経営に求められる 「人間的諸側面を研究する学問」 については家庭医療学の知識が役立つ。 家庭医療は、 「患者中心の医療の方法 (Patient-Centered Medicine)」 「家族志向型ケア」 「地域包括プライマリ・ケア」 の3つから成り立ち、 その定義はプライマリ・ケアと同じとされる。 地域に役立つ鍼灸院を経営するには治療技術のみならず、 家庭医療を学び、 地域包括プライマリ・ケアの実践も必要である。 人口減少が進む我が国では国家予算に余裕がなく、 予防活動を重視した家庭医療を実践する鍼灸院が今後求められると考える。