全日本鍼灸学会雑誌
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シンポジウム
スポーツに関わる女性のみかたー選手・AT・鍼灸師のWell-being
(日本アスレティックトレーニング学会とスポーツ鍼灸委員会合同シンポジウム)
福嶋 涼子安東 由仁森本 麻衣子大岩 孝子
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2026 年 76 巻 1 号 p. 4-13

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抄録

本シンポジウムでは、 鍼灸師やAthletic Trainer (以下AT)、 とりわけ今後スポーツ現場での活動を望む若手鍼灸師やATに対して、 スポーツに関わる女性について理解が深まることを目的とした。 登壇されたそれぞれの女性がこれまで関わってきた選手・患者への取り組み、 仕事や家庭への考え方を紹介して頂きながら、 スポーツに関わる女性の働きやすさ、 活きやすさ、 Well-beingに関わる問題点ならびに改善策などを議論していきたい。  まず福嶋先生は、 選手自身が身体について知ることがベストパフォーマンスへ繋がると述べられた。 現在は、 ATの経験を生かしてトレーニング指導ができることが鍼灸院勤務でも強みになっており、 患者のWell-beingを実現することが、 ご自身のWell-beingへつながっていると紹介された。  安東先生は、 スポーツ実施率の男女差などを例に挙げ、 女性は様々な理由から継続的にスポーツを行うハードルが高いと述べられた。 そこでご自身の経験を活かし、 鍼灸師やATが世代やライフステージに応じたケアや運動の場を提供することで、 女性のWell-beingは大きく向上しうるのではないかと提案された。 一方で、 他者へのケアを 「やりすぎ」 てしまうことで自身のWell-beingに悪影響を及ぼしてしまうこともあるため、 施術者はまず自身のWell-beingを体現したうえで同じ視点を仲間と共有することが大切であると指摘された。  森本先生からは、 トップアスリートとしての経験をもとに、 選手との関わり方について我々が注意すべき点を選手の年代別に紹介された。 また現在の女性スポーツ従事者の取り巻く環境を例に挙げ、 優秀な鍼灸師・ATが継続して現場で働ける環境を構築する必要性、 さらに鍼灸師やATに対するリカレント教育の重要性を提案された。  最後に大岩先生からは、 ATから医師を目指された経歴や現在について紹介された。 それらから、 今自分のできることと向き合い、 継続していくことが明日の為になると述べられ、 さらにWell-beingを維持するためには、 周囲の人と良好な関係を築くことが精神的な支えとなると提案された。  女性ホルモンを軸とした身体的な変化や家庭内、 あるいは社会的な役割の変化などにより、 女性スポーツ従事者がWell-beingの状態で活躍するには課題が多い。 しかしながら、 アスリートのパフォーマンス向上だけでなく一般患者の健康やWell-beingにも鍼灸師やATの知識やスキル、 経験は活用できる。 鍼灸師およびATには社会貢献への期待が大きいといえる。

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