全日本鍼灸学会雑誌
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原著
新型コロナウイルスパンデミック下におけるあん摩マッサージ指圧・鍼・灸施術時の感染対策状況の調査
恒松 美香子菅原 正秋新原 寿志上原 明仁菊池 勇哉髙野 道代田口 太郎冨田 賢一仲村 正子福世 泰史福田 晋平宮脇 太朗古瀬 暢達森田 智山﨑 寿也山下 仁
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2026 年 76 巻 2 号 p. 117-130

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抄録

【背景】2019年末から2020年に新型コロナウイルスパンデミックが発生し、医療機関では従来の対策に加えて新たな感染予防策が求められた。日本国内のあん摩マッサージ指圧・鍼・灸(以下、あはき)施術所でも各種情報を基に対策を実施していたと推測されるが、実態は明らかでない。本調査は、今後の感染対策の基礎資料を作成することを目的とし、パンデミック下におけるあはき施術所の感染対策の状況を明らかにする。【方法】2023年7月~9月に全国のあはき師を対象にオンラインアンケートを実施した。【結果】入力された343件の回答のうち、回答に同意し、かつ、重複回答を除く328件の回答を解析した。感染対策の情報源としては「厚生労働省の情報」が最も多く(277件)、次いで「職能団体によるガイドライン」(191件)が回答された。換気対策 (320件)、施術者のマスク着用 (320件)、患者同士の距離確保(284件)、手指衛生(手洗いの頻度増加187件、手指消毒の頻度増加214件) などの感染対策が実施されていた。勤務施設で新型コロナウイルス感染が起こったと思われる事例の経験があったという回答は38件であった。二項ロジスティクス分析の結果、患者から施術者の感染に関しては、遮蔽物の設置で感染リスクが高くなる傾向が示された。【考察】回答した多くのあはき師は公的機関や職能団体が発信する情報を重視し、必要な感染対策を実施していたことが考えられる。一方、各種の指針やガイドラインに沿わないような、適切性に欠ける行動を選択したあはき師も少数ながら認められ、卒後教育も重要であると思われる。【結語】多くのあはき師が信頼できる情報に基づき必要な感染対策を実施していたことが示された。一方、各種の指針やガイドラインに沿わないような、適切性に欠ける行動を選択したあはき師も少数ながら認められた。

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