1982 年 31 巻 4 号 p. 381-385
昭和48年から50年の3年間に, 疼痛を訴えて当科ペインクリニックを受診した患者117例を対象として, 置鍼, 電気鍼, 低周波置鍼療法による治療を行った。治療後3日間にわたって直接効果を, 治療前の苦痛を10とした場合の苦痛の程度が何割改善されたかという, 患者の主観的評価から検討した。その結果, 治療効果の出現の仕方は, 持続型 (治療直後より3日間効果が持続する),下降型 (治療直後より徐々に効果がなくなる), 上昇型 (徐々に効果が出現する), 不変型 (3日間にわたってやや有効あるいは無効なもの) の4つにわけられる。そして, 治療効果の持続ならびに有効率については, 低周波置鍼療法が最もすぐれていることがわかった。