全日本鍼灸学会雑誌
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ツボの針刺激の皮膚感覚点の密度に及ぼす影響
須永 隆夫柴田 昭小林 庄一新島 旭
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1983 年 32 巻 4 号 p. 276-279

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抄録

(1) 目的: ツボや経絡・針の作用について考えてみるために, ツボの針刺激が, 皮膚感覚点に及ぼす影響を観察した。(2) 方法: 成人男子について, 合谷の針刺激および足三里の針刺激に対する皮膚触点・痛点・温点の密度の変化をみた。又, 触点の二点弁別閾値 (二点間距離) への合谷刺針刺激の影響をみた。(3) 結果および結論: 針刺激と反対側の測定でも同側刺激と同様に感覚点の減少がみられた。温点の変化は円錐熱導子の温度を43℃~40℃として測定したが, 温点に対しても抑制効果 (感覚点数減少効果) を及ぼすと考えられた。触点の二点弁別閾値への合谷刺針刺激の影響は著明ではなかった。

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