全日本鍼灸学会雑誌
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「感覚伝達現象」による病的部位の観察 (第2報)
“合谷”刺激と“太衝”刺激との比較
沢津川 正一影山 照雄
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1988 年 38 巻 3 号 p. 306-313

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抄録
合谷穴への刺針, パルス通電刺激で人体に生じる反応を観察し, 既往症・現症を有する病的部位, 経絡, 痛覚閾値上昇部位等との関連性について検討した。
その結果,
1) 病的部位での反応発現は, 鼻炎, 蓄膿症等の鼻疾患を有する者で, 鼻部に反応発現の優位性が見られた。
2) 反応発現に左右差はなく, 顔面部では刺激側より対側に多発し, 古典に記載された経絡―流注の走行との類似性が示唆された。
3) 痛覚閾値上昇部位に特定性はなく, 全身全ての部位で痛覚閾値の上昇が認められ, 感覚伝達現象との関連性は見出し得なかった。
以上の成績等から合谷穴への針通電刺激により, 人体に発現機序の相違する反応が同時的, 並行的に発生していることが示された。
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