全日本鍼灸学会雑誌
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陰部神経刺鍼の解剖学的検討
北小路 博司北村 清一郎松岡 憲二金田 正徳中村 辰三
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1989 年 39 巻 2 号 p. 221-228

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抄録
上後腸骨棘と坐骨結節下端中央を結ぶ線上で下方より1/3の点にある陰部神経刺激点に刺入された針と陰部神経の位置関係, および仙棘靱帯上の陰部神経の体表投影部位を日本人遺体18体 (男性9名, 女性9名) の両側陰部神経を対象に調査した。陰部神経刺激点への刺入針は仙棘靱帯上における陰部神経の尾側もしくは尾外側に集中した。仙棘靱帯上の陰部神経は, 内外方向には上後腸骨棘と坐骨結節下端内側をつなぐ線上もしくはそのやや外側に位置し, 吻尾方向では上後腸骨棘と坐骨結節下端の間で上方より50~60%の領域に位置した。仙骨角の高さは陰部神経の吻側半もしくはこれより吻側, 尾骨下端の高さは陰部神経より尾側の高さに相当した。
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