抄録
レーザードップラー法 (LDV) を用いて, 末梢循環障害を有する膠原病の進行性全身性強皮症 (PSS) および全身性エリテマトーデス (SLE) 患者の手三里針刺激の効果について検討した。これら患者群は, 全例において指尖の陥凹性瘢痕とレイノー現象を有していた。安静時室温23℃における11例の健常者では, 指尖のLDV値は4.83vであったのに対し, PSS8例, SLE6例の患者群では2.82vであり, 患者群で有意に末梢血流の低下が認められた (p<0.01)。手三里針刺激を行って10分後に, 患者群では13例中7例で血流値が増加し、1例で減少し, 患者群全体では有意に増加することが認められた (p<0.05)。これに対し, 健常者群では有意な変化は認められなかった。今回の検討により, 末梢循環障害を有する膠原病のPSSやSLE患者に対する針治療の有効性が示唆された。