抄録
泌尿器系疾患の鍼治療の一方法として, 教育用ビデオを作成し排尿障害に対する“陰部神経刺鍼法”を紹介した。“陰部神経刺鍼点”は上後腸骨棘と坐骨結節下端内側を結ぶ線上で上方より1/2~3/5の間に取穴する。この部位は同神経が仙棘靱帯上で, 仙結節靱帯の間にあり体表からのアプローチに最適なところである。使用鍼は90mmの24号鍼 (鍼体径) を用いる。体表面から直刺で刺入すると, 50-80mmで陰部神経に到達する。陰部神経に鍼が到達した確認は陰茎 (核) 部への響きをもって行う。
刺激方法は, 雀啄法, 捻鍼法, 低周波置鍼療法などを用いる。陰部神経刺鍼法の臨床応用は神経因性膀胱の利尿筋括約筋協調不全症, 尿失禁症例などの排尿障害に対して有用であった。