抄録
「指導要領」(東洋療法学校協会編, 平成2年) の灸実技において, 施灸訓練の上達法の改善・充実を目的に, 艾〓の燃焼温度を測定する温度センサーを教材化して実践授業を行った。
対象は, 本校鍼灸科1年生 (昼間部) の45名で, 実践授業を行う上で学習指導案を作成し, 灸実技 (2時間) を行った。
その結果, まだまだ試行錯誤の段階ではあるが, 本教材を用いることで, (1) 自己評価を容易にする (2) 教育目標・内容が幅広く設定できる (3) 客観的評価が可能となるなど, 灸実技教育に, より一層の充実が図られるものと考えられる。
すなわち,「指導要領」に“温度センサーでの施灸練習”などという客観的学習評価が可能な教材を学習内容に加えることは, 実技教育に有益と思われる。