全日本鍼灸学会雑誌
Online ISSN : 1882-661X
Print ISSN : 0285-9955
ISSN-L : 0285-9955
上腕骨外側上顆炎に対する鍼治療の効果
池内 隆治片山 憲史越智 秀樹松本 勅勝見 泰和
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 44 巻 2 号 p. 176-180

詳細
抄録

上腕骨外側上顆炎は家事や農業など手をよく使う人に多く発症する。われわれはこの疾患に対して鍼治療にSSP療法と前腕の伸筋のストレッチを併用した治療を行った。対象患者は13例 (男性4, 女性9, 平均49.2歳) であった。鍼治療は外側上顆から前腕伸筋の筋腹部にかけて, 4か所に雀啄術を行った。SSP療法も鍼治療と同部位に行った。その後, 前腕伸筋のストレッチを指導した。本疾患に対する治療効果を評価するためにペインスケール法を用いた。その結果, 平均治療回数6.5回, 平均治療期間58.8日の治療により, 著効 (ペインスケールが10→0か1に軽減) 15%, 有効 (10→2~5) 77%, やや有効 (10→6~8) 8%と良好な治療成績が得られた。

著者関連情報
© 公益社団法人 全日本鍼灸学会
前の記事 次の記事
feedback
Top