抄録
京都府内の農林業を主体とする日吉町および農漁業を主体とする丹後町の老人会会員を対象に, 30項目の愁訴および疾患の有無についてアンケート調査を行い, それぞれ765名 (回収率76.7%) およ608名 (60.4%) の回答を得た。両町ともに腰痛が最も多く, 46%を占め, 次いで肩こり, 足部痛が30%台で多く, さらに高血圧, 頻尿, 足冷え, 膝痛, 眼疾患, 肩痛, 腕痛が10位以内にみられた。両町は数項目で順位が異なったが, 率は極めて類似していた。2町の有訴率は, 厚生省の国民生活基礎調査での老人の有訴率の2倍以上と多く, これは長年にわたって農林漁業という重労働に従事して肉体を酷使した結果と考えられ, 苦痛で苦しんでいる潜在患者が多く存在することが分かった。