抄録
鍼治療は免疫応答を調節することにより、アレルギー疾患や膠原病などの自己免疫疾患などの治療を行いうると考えられている。しかし、鍼治療のこれらの疾患に対する有効性については、未だ充分には確立されておらず、また、鍼治療が免疫応答を調節するメカニズムについてもほとんど明らかとなっていない。今回、これまでに報告された鍼の免疫性疾患に対する治療効果や、鍼の免疫応答に与える影響について基礎的に検討された論文を紹介するとともに、それらのデータや、我々の実験室で得たデータから、鍼の免疫応答に与える影響についての仮説的なメカニズムを提示したい。