抄録
近年にみる生命科学諸分野の著しい進歩により、医療関係者に対する教育は大きく変化している。このような背景を踏まえ、鍼灸教育においても、社会のニーズや鍼灸医学に関連する現代医学的知識の獲得など、一定水準の臨床能力を習得した鍼灸師の育成として、その教育内容の見直しと統一が、今日的な課題と思われる。
そこで本稿では、その教育内容の見直しと統一性を図るための抜本的な取り組みをカリキュラム改革と位置づけ、そのカリキュラム改革としてのコア・カリキュラムに焦点化し論及する。医学系教育におけるコア・カリキュラムはいわゆるミニマム・リクワイアメントである。しかし、重要なのはそれを支える教養教育でありその中に教育理念が表現されることになる。つまり、教育理念こそがカリキュラム上のコアといえる。