2005 年 25 巻 5 号 p. 554-559
Automatic Implantable Cardioverter Defibrillator (AICD) 植え込みを必要とした非心臓手術2症例の周術期管理を経験した. 1例はBrugada症候群で, AICD植え込み術後33日目に腹腔鏡下胆嚢摘出術を行った. もう1例は拡張型心筋症に併発した心室細動の既往のある腸閉塞患者で, 小腸切除術後20日目にAICD植え込みを行った. 症例1ではAICDの頻拍治療機能を解除とし, 体外式除細動器を装着して手術を行った. 症例2では, 体外式除細動器を準備するとともに一時的ペーシングカテーテルを留置して手術を行った. いずれも周術期に致死性不整脈を起こすことなく管理できた. 2症例の周術期管理および, 外科手術とAICD植え込みの順序, その時期について考察した.