日本臨床麻酔学会誌
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シンポジウム「無痛分娩と硬膜外麻酔」
無痛分娩は誰が担当するべきか—麻酔科医が無痛分娩に携わるうえで生じる問題点とその解決法—
奥富 俊之
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2008 年 28 巻 1 号 p. 159-164

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抄録
  麻酔科医からすれば, 無痛分娩は麻酔行為であるから, その担当者は当然麻酔科医と思うかもしれない. しかし実際に産科麻酔を実践するには, 麻酔科学の基礎知識や麻酔技術はいうまでもなく, 麻酔が母親の出産体験や, その後の家族の育児にどのようにかかわるのか, 自然の分娩経過にどのような影響を及ぼすのか, あるいは担当産科医の分娩管理にどのように影響を及ぼすのかを考慮し, 家族, 産科医, 新生児科医, 助産師など妊婦を取り巻く人々と良好なコミュニケーションをとりながら, 妊婦にいかに安全で快適な環境を提供できるかを考えていく必要がある. そのためには産科麻酔科医というサブスペシャルティーの確立が望まれる.
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© 2008 日本臨床麻酔学会
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