日本臨床麻酔学会誌
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原著論文
高齢者におけるプロポフォール麻酔からの覚醒に及ぼす性差の影響
多淵 八千代
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2008 年 28 巻 3 号 p. 447-452

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抄録

  プロポフォール麻酔からの覚醒について, 高齢者 (60~79歳) の性差を開腹手術症例で後向きに検討した. 麻酔は目標制御注入法 (TCI) システムによるプロポフォールにブプレノルフィンと硬膜外麻酔を併用し, Bispectral Index (BIS) モニター下で管理した. 女性と男性の麻酔時間, プロポフォール維持量, ブプレノルフィン静注量, 硬膜外腔ロピバカイン投与量に有意差はなかった. 手術終了時の予測脳内・予測血中濃度およびBIS値に有意差はなかった. 開眼時間は, 女性11.2±4.7分, 男性12.4±5.8分で有意差はなかった. BIS管理下, プロポフォール麻酔からの覚醒に高齢者で有意な性差はなかった.

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© 2008 日本臨床麻酔学会
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