日本臨床麻酔学会誌
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症例報告
内頸静脈穿刺時にシースがくも膜下腔へ迷入した1小児例
大森 景子奥山 克巳星合 美奈子佐藤 宏明松川 隆
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2009 年 29 巻 4 号 p. 480-483

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抄録

  内頸静脈穿刺の際にシースが誤ってくも膜下腔へ迷入した症例を経験したので報告する. 先天性拡張型心筋症の小児に, ラリンジアルマスク (LMA) を用い全身麻酔下で術後の心臓カテーテル検査を行った. 本症例ではLMAにより総頸動脈が通常より外側に偏位したこと, 拍動の触知のみで穿刺を行ったことにより, 椎骨静脈を穿刺した後シースがくも膜下腔へ迷入したと推察された. 小児では組織が脆弱であり各臓器の位置関係が近接しているため, カテーテル等の安全な挿入のためにはエコー・ドップラー等の併用が推奨される.

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© 2009 日本臨床麻酔学会
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