日本臨床麻酔学会誌
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日本臨床麻酔学会第29回大会 シンポジウム ─シミュレータ教育の現状評価と将来─
麻酔シミュレーションの現在評価
下出 典子大杉 聡宏多田羅 恒雄上農 喜朗
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2011 年 31 巻 3 号 p. 400-405

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抄録

  高機能患者シミュレータ(High Fidelity Human Patient Simulator,以下HPS)を用いた教育は医療現場での認知能力の向上に有用である.本院では1999年にMETI社製の患者シミュレータを購入し,2001年度より専用のシミュレータ室において本格稼動している.導入時は,学生,臨床初期研修医,麻酔科研修医に対して基本麻酔管理,人工呼吸法や危機管理トレーニングに使用していた.また,麻酔器やモニターの評価,麻酔薬のシミュレーション研究にも使用していた.しかし,約10年が経過し,機器の老朽化や新臨床研修制度開始,麻酔管理件数増加による人手不足により使用頻度は減少した.今後は,搬送可能な中機能患者シミュレータを用いた講習会の開催を考えている.

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© 2011 日本臨床麻酔学会
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