抄録
国際疼痛学会が痛みを,「実際に組織損傷が起こったか,あるいは組織損傷の可能性のあるとき,またはそのような損傷を表す言葉によって述べられる不快な感覚と情動体験」と定義しているように,痛みという感覚はあくまで主観的なものであることから,これを客観的に評価,定量化することが困難である.しかし,臨床の場面では患者の訴える痛みにつき少しでも適切に評価する必要がある.そのために行う方法として,痛みを適正に評価するための条件,痛みのスケール,機器を用いる方法,脳画像診断,薬理学的疼痛機序判別試験について解説した.今後,より客観的な評価法の開発が求められる.