日本臨床麻酔学会誌
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日本臨床麻酔学会第29回大会 教育講演
痛みの評価法
濱口 眞輔
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2011 年 31 巻 4 号 p. 560-569

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抄録

  痛みの評価は診断と治療効果の判定に不可欠であり,科学的信頼性と妥当性を有する方法が理想的である.また,患者が痛みを複数の医師に同様に伝えられ,医師も主観によらずに患者の状態を把握できる方法でなくてはならない.評価法としては言語や数字,視覚スケールによるものが簡便であり.疼痛外来などで頻用されている.そのほかには痛覚伝導系刺激やサーモグラフィなどの機器を用いた評価法,画像診断による評価法がある.痛みは患者の持つ内的経験であるため主観的評価となりやすく,外部からの客観的評価は非常に困難である.したがって,主観的評価法と客観的評価法を正しく理解して施行し,機器による評価では機器の特性を十分に理解して施行する必要がある.

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© 2011 日本臨床麻酔学会
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