日本臨床麻酔学会誌
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日本臨床麻酔学会第30回大会 教育講演
MACからみた吸入麻酔薬の作用機序
谷藤 泰正宮野 和子
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2012 年 32 巻 2 号 p. 151-158

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抄録
  吸入麻酔薬の作用機序研究は,従来OvertonとMeyerのリポイド説が発表され支持されてきた.近年,FranksとLiebが,麻酔機序の注目点を,脂肪からタンパク質(receptor/channel)に大きく転換する論文を発表した.その後,受容体,チャネルに関する麻酔研究が注目されている.最近,Egerらは,各種吸入麻酔薬で特徴的なreceptor/channelに異なった強さを持つ吸入麻酔薬11ペアーとN2Oと各吸入麻酔薬の4ペアーについて,麻酔のend-pointであるMACに,これらのペアーの相互作用がsynergy,additivity,あるいはinfra-additivityに作用するか検討した.N2Oとisofluraneがinfra-additivityを示した以外,すべてのペアーはadditivityを示した.この結果から侵害刺激に対する吸入麻酔薬のMACは,吸入麻酔の単一の部位に作用すると考えられる.
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© 2012 日本臨床麻酔学会
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