日本臨床麻酔学会誌
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周術期の危険な不整脈診断のポイントと抗不整脈薬の上手な使い方 (第2回)
重症不整脈を有する患者の麻酔管理 (3)ペースメーカー植え込み患者の麻酔管理上の注意点
杉浦 孝広森 庸介
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2012 年 32 巻 4 号 p. 628-631

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抄録
  ペースメーカー(PM)装着患者の増加に伴い,PMを装着した患者が手術を受ける機会が増加している.PM装着患者における麻酔では,患者の安全を守ること,PMの故障に伴う合併症の発生を防ぐことが重要である.術前評価は,PM因子としてPMの①適応,②種類と設定,③依存度を評価し,患者因子として一般術前検査に加えて,心疾患合併の有無を確認する.術前に,電磁干渉の発生や設定変更の必要性を考慮し,一時ペーシングや対外的除細動器を準備してペースメーカー不全に備えることが,適切な術中管理を行う上で大切である.すなわち,系統だった術前評価と準備を行い,重篤な合併症の発生を未然に防ぐ必要がある.
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© 2012 日本臨床麻酔学会
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