日本臨床麻酔学会誌
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「緩和ケアをまかせる」と言われたら─麻酔科医の欠点を補うひと工夫─
橋口 さおり
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2013 年 33 巻 4 号 p. 556-562

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抄録

  麻酔科医が緩和ケアにかかわる機会が増えているが,治療期における症状緩和,意思決定支援,終末期ケアなど要求されることは多い.疼痛緩和では麻酔の技術が役立つが,苦痛が多岐にわたる状況下ではそれだけでは不十分である.適切な緩和ケアを提供するためには,状況をアセスメントする必要がある.アセスメントには日本語版M. D. Anderson Symptom Inventry(MDASI-J)をもとにしたチェックシートの活用や,Palliative Prognostic Index(PPI)による終末期の予後予測が役に立つ.まずは問題点を整理し,専門家間で共有することが重要である.

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© 2013 日本臨床麻酔学会
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