日本臨床麻酔学会誌
Online ISSN : 1349-9149
Print ISSN : 0285-4945
ISSN-L : 0285-4945
日本臨床麻酔学会第34回大会 シンポジウム ─筋弛緩モニタリングの深い原理と広い使用法─
筋弛緩モニタリングの変遷と種類
小竹 良文豊田 大介牧 裕一
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 36 巻 1 号 p. 57-62

詳細
抄録

筋弛緩の程度をモニタする手段としては定性的(主観的)モニタと定量的(客観的)モニタに大別されるが,残存筋弛緩に由来する合併症を回避するために必要なTOFR>90%までの回復を確認するためには定量的モニタが必須である.具体的な定量的モニタとしては筋電図モニタ,筋張力モニタ,圧電気モニタ,加速度モニタ(AMG)およびphonomyogramがあるが,現時点でのclinical standardはAMGであるといって差し支えない.ただし,AMGには階段現象,TOFR>1となる現象などいくつかの注意すべき点がある.筋弛緩モニタリングをより普遍的に使用するためには,各手術室への常備と教育プログラムの充実が必要であるとされている.

著者関連情報
© 2016 日本臨床麻酔学会
前の記事 次の記事
feedback
Top